先日、朝日のデヂタル版にこのやうな記事が。ブラックホールの撮影に成功とありますが、ちょっと違うような気が。
電波望遠鏡は、光学望遠鏡とは違って、直接、観察するのでは無く、天体からの電波を受信するだけで、写真は撮れません。正確には、可視化に成功、と書くべきやと思います。案の定、次の日、某局の番組のタイトルは、このように書かれていました。
ブラックホールの直接観測と書かれています。この表現の方が適切やと思います。そう云えば、2月に、はやぶさ2が、リュウグウのタッチダウンに成功した際にも、多くの紙面では、このような表現が使われておりました。
が、あれは着陸ではなく、着地やと思います。で、実際に、着地と書かれた記事もあったりします。
が、よく見ると、記事中には『着地地点』とありますが、タイトルには『着陸地点』と書かれているのは、ライターのギリギリの妥協、なのかも。確かに、一般的には、『観測』よりも『撮影』、『着地』よりも『着陸』の方が、センセーショナルな気分が盛り上がるとは思いますけど・・・
で、ついでに、はやぶさ2に関して、言わせてもらえば、あれは『着地』でも無く『接地』やと思います。トンボが水面にタマゴを産み落とすような。そう云えば、はやぶさのサンプラーホーン、トンボのお腹に、よく似ているような気がします。
閑話休題、それにしても、今回のブラックホールの観測に使われた装置、と云うか、システムは圧巻です!
地球上の、有名どころの電波望遠鏡を総動員しての、観測です。結果、得られたデータの総量は、何と、数ペタバイト!とのことです。ペタは、テラの1000倍の単位です。
まあ、テラバイトまでなら、我が家にも、2TBや、3TBのHDD、あったりしますが、PBのHDD、おそらく、一生分の書籍や、写真や、動画が保存できそうです。
上の記事の脚注には、このように書かれています。 別の記事によれば、データの総量は、HDD、数千台にもなり、通信では送れないので、直接、現地まで輸送したそうです。演算や、可視化には、2年かかったそうですが、量子コンピュータがあれば、もっと早く終わったと思うけど。一日も早い、完成が待たれます。